インストラクター日記

私は、この夏は子どもたちにヨーガを教えていました。

子どもたちと頻繁に関わり、踊りやヨーガを通じて、私たちの心の静けさや、生きるという喜びを、言葉ではないところで教えています。
 

子どもたちはみんなヨーガの本質的な部分になじむのが早く、こちらが言葉で言わなくても感じ取ります。
 
大人には、それこそヨーガスートラやバカヴァット・ギーターなどの聖典によって哲学として教えるような宇宙観・人生観も、
子供たちは、呼吸すること、一瞬や体の動き、それらを通じてすぐにキャッチします。
そしてなにより素敵だなと思うのは、そうやって得たヨーガの質感を、なんの違和感もギャップなく、すぐに「表現」します。

純粋なものに対して臆するところがない、その純粋さ。

それは人間の生まれながらにして持つ仏性だと感じます。

大人の場合、思考の働きが複雑になってしまったので、あえて練習しないと「傾聴」という行為ができなくなっている人がほとんど。
 
でも子どもたちは、すぐにノーマインドで耳を傾けることができます。

こちらが真剣にヨーガの話をすると、みんな目をしっかり開きこちら見ます。
そして私の言うことに全身で完全に耳を傾けます。
 

もちろん子どもなので、集中力が長くは続きません。
「お水のみた〜い」とか「つかれた〜」とか、言うこともあります。
お友達と一緒にいる嬉しさから、ふざけてしまう時もあります。
すぐに黙れない時もあります。
 
でも、そういったような表面的に見ると集中力が切れた状態でも、
奥のほうでちゃんと聞いてるんですよね。
 

表面の態度がどうであっても、彼らは奥のほうでちゃんと聞いていて、次にあった時にはハッとするような事を言ってきたりもするのです。
それで、「あの話、ちゃんと聞いててくれたんだな」、というのがわかります。
 
もちろん「態度」もヨーガの修習のひとつ。大事なことなので、態度についても教えます。ただそれは「大人にとって都合のいいお行儀のよさでいてくれ」とか、または「パフォーマンスとして見栄えのいい態度でいてくれ」でもなく、ヨーガスピリットとしての態度を、意味合いからちゃんと言わないなんですね。
そして言えば理解してくれます。
 
 
子どもたちに、
 
「静かにすることの本当の意味」
 
というものは伝えています。

彼らにそれを伝えるのは、私にとって素晴らしい体験だと感じます。
 
 

「静かにすることの本当の意味」

 
みなさんなら、子どもに、人に、どう教えますか？

もし言葉に困ったら、子どもたちに聞いてしまった方が早いかもしれません。
それくらい子どもたちは、「沈黙」の深い意味と、体験を感じ取る感性がまったく汚れていないのです。表面に現れている性格がどんなでも、です。

一般的に大人が子どもにたいして「いい子」という定義を言ったり思ったりするのは、知らず知らず「評価をしている気持ちの現れ」である事が多く、そして「いい子にしてないと○○○よ。」というような、「かけひきの条件」であったりもします。
 
「静かにしていて」、と言うのも、大人にとって都合がいいからそうしてほしい場合も多く、つい言ってしまうのだと思います。
 
 
でもヨーガでは、誰か人のために静かにするわけじゃありません。
そこを子どもたちとわかちあえるのって、本当に幸福です。
 
「自分のために静かにするって、面白いし気持ちがいいんだよ」

「沈黙は楽しい」

「座って合掌するだけで、おもしろい！」
 

瞑想や内観は楽しい。
気持ちがいい。
 
そういう事を教えていました。引き続き、個人的な活動ではありますが、子どもたちにヨーガを教える機会を持っていきたいなと思っています。
 
 
-------------------------
 

さぁ、大人はこちらへ（笑）

ワークショップ各種開催しています

１チケットのワークショップ